Interview Corner

シャボン玉石けん株式会社 代表取締役社長 森田隼人×ナチュラル・ハーモニー代表 河名 秀郎さん

自然の摂理に沿い、自然と調和する暮らし方生き方

2019年9月にナチュラル&ハーモニック プランツ(横浜市)で、石けん勉強会、
弊社社長・森田と、自然食品店ナチュラル・ハーモニーの河名代表による講演会が開催されました。
また、河名代表と森田の対談も実現し、その内容をご紹介します。

ナチュラル・ハーモニー代表

河名 秀郎さん

1958年東京都出身。大学卒業後、一般企業に就職するも脱サラ。農家で研修、野菜の引き売りを経て1986年ナチュラル・ハーモニー設立。自然栽培食品に徹し、衣食住をトータルに提案する「ナチュラル&ハーモニック プランツ」や宅配事業を展開。著書に『野菜の裏側』など。

・ナチュラル・ハーモニー:https://naturalharmony.co.jp

自然の一部である人間だからとるべきは自然界のルール

森田 自然栽培に徹しておられる河名代表から、
①野菜を放っておけば、腐るのは当然だ。
②有機野菜は、無農薬でつくられている。
③有機野菜は生で食べても大丈夫。
④ほうれん草などの葉物野菜は、色が濃いほうが体にいい。
⑤虫がつくのは、安全な野菜の証拠。
⑥野菜を育てるには、肥料が必要。
⑦有機野菜は、環境にも体にもやさしい。
⑧栄養バランスを考えて食べることが大事。
⑨特別栽培・減農薬野菜は安全だ。
⑩野菜は多くとればとるほど体にいい。
①〜⑩、すべてNO、だと聞かされると大半の人は驚きますよね。

河名 意外と知られていないのですが有機農産物は必ずしも無農薬ではないんですよね。有機農産物でさえも現在では30種類以上の農薬が認められています。JAS法成立当初は18種類だったのが、年々増えています。

河名代表講演「自然栽培と自然と調和した暮らし」、水に沈むトマトに来場者は驚きを隠せませんでした。

森田 そして問題は、使用した農薬の表示義務がないということですね。

河名 自然の野山の植物は肥料や薬などに頼らずとも成長し、そして枯れていく。その自然界のルールに則った自然栽培の農産物には、虫や病気とは縁遠くなります。世間では「虫が食べるのは野菜がおいしい証拠」などと言われます。では、虫が食べない自然栽培ものはおいしくないかといえば、いかがでしたか。

森田 先程、自然栽培の食材によるお食事をいただきました。野菜本来の香り、しっかりとした食感、本当においしかったです。実が詰まっているからトマトも水に沈むんですね。

『野菜たっぷりのおいしいお料理は生命力溢れる本物の野菜から』

河名 どうやら虫のお目当ては、化学肥料や有機肥料の窒素成分で、野菜そのものではない。40年近く農業に関わって分かったのは、虫が食べる領域と人が食べる領域は違うこと。そして、虫が食べるものを人間が食べてはいけない、領域を超えてはならないということです。そうした自然界のルールを人間が無視して領域を侵すことで自然との調和のズレが起きる。それが、環境破壊や病として現れると思うんです。

森田 不自然なものに対して敏感に反応できる化学物質過敏症の方々が、自然栽培農産物は口にすることのできる食材。自然栽培が自然の摂理に適った食べ物であることの証ですね。

河名 野菜は自然の摂理を人間に教えてくれます、野菜から人は学ぶんです。今、野菜や食べ物など栄養や成分ばかり気にして、本当に大切なことや本質を忘れてしまっていると思います。

森田 自然の中で、自分を自然の一部とわきまえて暮らす生き方ですよね。

水質汚染、海洋汚染は喫緊の問題 それなのに危機感が希薄

河名 森田社長の講演で改めて感じたのは、「きれいな水を守る」ことに対して現在の日本は危機感が希薄な状況にあるんだなと。化学物質や合成界面活性剤を多用する暮らしの影響、目に見えないところで水汚染がすさまじく進行しているはずと思います。

森田講演「無添加石けんと合成洗剤の違いについて」

森田 石けんメーカーである以上、われわれが粘り強く提言しなければならない問題なんです。目に見えない部分を意識してもらえるよう、情報を発信し続けるしかないと思っています。

河名 日本では緑色の濃い野菜ほど身体に良いという風潮がありますが、欧米ではその逆です。濃い緑色の正体である硝酸性窒素は人体にリスクを及ぼすとして基準値を設けています。一方、日本では野放し状態。硝酸性窒素の素である窒素肥料の使いすぎで、人体のみならず、地下水にまで影響を及ぼしているんです。私たちは、農薬のリスクと同様に、肥料のリスクも考えていかなければならないと思います。

森田 石けんだけ、食べるものだけ、という問題ではないですね。自然界は連鎖しているわけですから、どこかがダメージを受ければ次々と問題は発生する。何を選ぶか使用するものを選択する際に、「個々の嗜好に合わせて」というのがそもそもの誤りということでしょうか。本当にそれが、自然界に生きる人間としての選択肢なのかという視点が必要なんですね。

河名 マイクロプラスチックの問題など、ミクロの世界で自然破壊が進んでいるはずです。人間が体に取り込んだり使用したものが環境に垂れ流され、結果、自らに還ってくる。一人ひとりの暮らし方が環境破壊に関与しているのが事実だと思います。

森田 自然を守るには、身一つでいい。誰でも、いつからでも環境破壊を食いとめることができるということですね。

河名 環境保護活動や運動はもちろん素晴らしい。でも、一番身近な自然って自分たち、自分自身なんですよ。だから自分自身を化学物質漬けにしないこと。自然の摂理に反した物質を取り込むことこそが環境破壊の一大原因なんです。

森田 朽ちていく野菜と変色する石けん、これも自然界だからこそですね。

河名 私がシャボン玉石けんをいいなと思うのは、自然のルールに反さないものづくりをしているからなんです。早く大量に作る方法もあるのに、てまひまかかるケン化法にこだわり、自然界のルールをわきまえられている。製品自体の安心安全もですが、その姿勢ですよね。

森田 ありがとうございます。有機農産物と自然栽培農産物。一見、同じような野菜に見えますが、まったくもって非なるものです。石けんと野菜という違いはあれど、自然界のルールをわきまえるという姿勢は共通ですね。

シャボン玉石けんフェア中のナチュラル&ハーモニック プランツ店内のシャボン玉コーナー 
https://naturalharmony.co.jp

河名 暮らしを一つひとつ点検してみませんか。朝の歯磨きから寝る前の水一杯まで、自然の一部であるご自身の体に異物を取り込む暮らし方をしてないかと。不自然なものは選択しない、買わない判断を一人ひとりがすれば、メーカーの意識を変えることができます。選択されないもの、売れないものは作りませんし、地球の将来を決めることにもなります。

森田 自然のルールに則っているかどうか。実にシンプルですよね。これからも、こういった勉強会や講演会などコラボさせていただき、多くの方々に情報を届けたいと思います。本日はありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。