ナチュラル&シンプルライフ(コラム)
石けん生活となじみあう
「ナチュラル&シンプル」な
エコスタイルを
じっくり楽しむために
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1966年神奈川県生まれ。1982年に歌手デビュー。以後、俳優、執筆家、プロデュース業など多岐にわたって活躍。2015年には自らが代表を務める制作プロダクション株式会社明後日を設立。2026年3月現在、還暦を記念した全国ツアー「KK60~コイズミ記念館~」を開催中。
〈株式会社 明後日〉公式サイト https://asatte.tokyo
引くほどに満たされる無添加の豊かさを楽しむ
―森田
お忙しい中、当社までお越しくださり、誠にありがとうございます。トップアーティストである小泉さんは、執筆家、プロデューサー、経営者としてなど多岐にわたりご活躍されています。本日は、生活者としてのお話もお伺いできるということで楽しみにしておりました。
まずは本日の工場見学の感想をお聞かせいただけますか。
昔ながらの製法で石けんの素をつくる「ケン化法(釜炊き製法)」を見学中!
石けんの出来具合を舌で確認
(※通常の工場見学では行っていません)
― 小泉
見学する前は、工場だからもっと無機質な雰囲気なのかなと想像していたのですが、どこか懐かしい学校のようなあたたかさを感じました。驚いたのは、働く人たちの体の冷えや負担を考えて、床が「木」で作られていたこと。
実は、やさしい商品の裏で、現場で働く人が大切にされていなかったら、「私が一言言ってやろう!」なんて意気込んでいたのですが(笑)。シャボン玉石けんのイメージどおりの、働く人へのやさしさも伝わってきました。
まだあたたかい、固形石けんになる前の石けんバーを手に取る小泉さん
(※通常の工場見学では行っていません)
―森田
よかったです(笑)。小泉さんがいらっしゃるので、今日はいつも以上に社員もニコニコ働いていたかもしれません。
小泉さんが当社商品を愛用いただいていると人づてに知り、いつか工場見学にお招きしたいとずっと思っていたんです。そんななか、小泉さんが代表を務める株式会社明後日の公式SNSで当社をフォローいただき、今回のご縁につながっていったわけですが、当社のことはいつ頃からご存知でしたか。
香料への違和感が生活を見直すきっかけに
― 小泉
もちろん子どもの頃から知ってましたとも! 「青いお空がほしいのね~♪」ってCMソングも歌えますよ! ずっとテレビで聞いていましたからね。
とは言え、今でこそ無添加石けんの愛用者ですが、自分が使用するものに対して強い問題意識があったわけではなかったんです。以前は香水も好きでしたし、柔軟剤の匂いも「イイ匂い」と思っていました。でも、あるとき、エレベーターで、息苦しくなることがあったんです。エレベーターに残る強い香料の匂いにふと気づいて、「イイ匂い」のはずなのに、体がついていかない感覚がありました。だんだん〈香料〉に違和感を覚えるようになって……。そんな経験もあり、シャボン玉石けんを使い始めたのは〈香害〉という言葉が聞こえ始めた頃でした。「私は香水やシャンプーのこの匂いが好きで使ってるけど、その匂いで不調を感じる人がいるんだ。だったら何を使ったらいいんだろう」と調べて切り替えました。そうすると今まで好きだった「イイ匂い」を良いと感じなくなる感覚になりました。
―森田
そうだったんですね。小泉さんは、当社が発信した〈香害〉の投稿をSNSで広めてくださいましたよね。
― 小泉
はい。正直、最初はそこまで深刻な問題だとは知りませんでした。自分にとっての「イイ匂い」が誰かにとって害だということをもっとたくさんの人が知ってほしいけれど、どう伝えたらいいのだろうと思っていたので、投稿を見つけてすぐにリポストしました。そうしたら当事者の方々から感謝の言葉がたくさん届いて衝撃でした。そんなにつらい思いをしていたのだと。知らないことは罪ではないけれど、知らないまま誰かを傷つけてしまうことがある。だったら、まず〈知ること〉が大事だと思ったんです。私自身も無自覚な加害者側だったのかもしれません。無添加石けんは、人にも、そして地球にもやさしいってことをもっと知ってほしいです。
―森田
2018年、北海道の小学生から私宛に手紙が届きました。学校に充満する柔軟剤の「匂い」のため登校できなくなった、助けてほしいという内容で、〈香害〉は想像以上に深刻な問題であることを知りました。調べると、日本消費者センターへの〈香害〉苦情件数も増加傾向にあった、しかし、当時はまだ社会問題として取り上げられていませんでした。そこで、2018年に社会への提言として〈香害〉広告に踏み切り、現在も啓発活動を継続しています。
― 小泉
〈香害〉広告は、かなり踏み込んだ内容でしたよね。〈香害〉で人知れず苦しむ方々にとって、企業という立場からのその発信は本当に希望を感じたと思います。
―森田
我々は小泉さんの応援を間接的に知り、心強く思っていました。こうして改めてお話を伺い、これからも啓発活動を続けていくための大きなサポートをいただいた気持ちです。
「引いていく」暮らしの面白さ
― 小泉
私たちの世代は、戦後の日本が豊かになっていくのを見て育ちましたから、新しいものは素敵だし、どんどん足していくことが前向きだと思っていた。石けんで何でも洗っていたのに、姉たちの使うシャンプー・ボディソープなど新しいものの方がおしゃれに感じて、豊かになっている気がしてた。
でも、無添加の御社製品を使い始め、引いていくことの面白さに気づきました。例えば、お風呂。体を石けんで洗うのに、その汚れがついた浴室には専用の洗浄剤を使う。「あれ? これって、体と同じ石けん一つで、浴槽も充分洗えるんじゃない?」という発見は、私にとって新鮮な驚きでした。必要だと思い込んでいたものを足すのではなく、あえて引いていく。そうしてみたら、引いていくことが楽しくなって、意外と心地良く、むしろ引くほどに満たされるように感じたんです。
―森田
多くの企業は求められるまま、企業の成長のために〈足す〉ことを是としてきたのかもしれません。でも本当にそれは必要なのか。体に、環境に、未来にとって意味があるものなのか。そこを問い続けるのが私たちの役割であり、当社の製品づくりの原点です。「引くほどに満たされる」という考えは当社が製品で目指す価値観を言い表わしてくださっていて、とてもうれしいです。
そして、当社製品を愛用いただき、改めてお礼申し上げます。
▲コイズミ記念館オリジナル1個箱のシャボン玉浴用
― 小泉
はい、浴用せっけんも洗濯用のシャボン玉スノールも台所用せっけんも酸素系漂白剤も使ってますよ!これまではメーカーにこだわらず使っていましたが、2020年頃かな、ネットで「体に良い石けんは<シャボン玉石けん>」って言っているのを偶然拝見し、(あぁ、あの、シャボン玉石けん、ね)って、薬局に行くと、3個入り固形石けん(シャボン玉浴用3個箱)を見つけたんで、購入しました。これまでも固形石けんは割と好きでしたが、匂いがあるものは苦手で……。でも、シャボン玉石けんは、本当に匂いがしない、「これいいかもしれない」と思って、それからずっと使ってます。
スタイリストさんが肌荒れに悩んでいたから、御社のベビーソープを勧めたら、「石けんは自分の肌に合っているみたい!」って喜んでいました。使うと実感するんですよね。私の周りにも愛用者は増えています!
―森田
小泉さんが初めて当社製品をお使いいただいたときは、どんなふうに思われましたか。
― 小泉
最初に使ったとき、「静かだな」と思ったのを覚えています。
―森田
「静か」ですか。そのように表現していただいたのは初めてです。
― 小泉
はい。主張しない。でも、肌をきちんと、ていねいに洗い上げてくれる。ただそこにある静かな誠実さが伝わりました。
―森田
「静か」とは、無添加の良さが伝わる、とても素敵な表現ですね。
― 小泉
今回、漫画『飛ばしてごらんシャボン玉――「無添加石けん」誕生ものがたり』も読ませていただきました。先代社長さんが自社で試作した無添加石けんを自分で使ってみたら肌がきれいになったという自己体験から、当時売れ筋商品だった合成洗剤をすべてやめて、無添加石けんに全面切り替えされたこと、それから17年間赤字の時代があって、それでも無添加を貫いてこられたことを知りました。すごいですね。私自身が会社を経営する立場にいるので、なんて勇気と信念のある経営者なんだろうと感銘を受けました。
―森田
私が子どもの頃に覚えている父は仕事の話を家庭でしなかったので、大人になったいま、特に父のこだわりのすごさを肌で感じています。
― 小泉
お父様のこだわりのすごさもですが、森田社長も受け継いでいますよね。以前、SNSである記事で拝見したのですが、森田社長は「どこかの企業の『無添加事業部』になるわけにはいかない」とおっしゃっていましたよね。このご発言にも密かに共感していたんですよ。
―森田
私がまだ若い時の生意気な発言だったと思いますのでお恥ずかしいですが、大きな組織の一部になったり上場したりすると、どうしても短期間で利益を上げることが求められ、そうなると私たちの目指す安心・安全な商品だけを作り続けることはできなくなると思うんです。父が自社の商品を無添加石けんに切り替えたことで赤字が17年も続きましたが、それでも守ろうとした「正しいことをやる」という想いは、私も守り続けたいですし、社員みんながその思いなので企業の進む方向性がぶれることがなく、経営者として恵まれていると思います。そして何より、当社を必要としてくれる生活者の期待を裏切ることはしたくない。先代から引き継いだ企業理念「健康な体ときれいな水を守る。」を愚直に守っていきたいと思っています。
では、最後に、読者へのメッセージをいただけますか。
「私、使ってるぜ!」ってとても誇らしい気持ち
― 小泉
私の最近の好きな言葉は〈無添加〉なんですが、本日の工場見学、社員の皆さんや森田社長と直接お会いして、シャボン玉石けんがもっともっと好きになりました。「私、使ってるぜ!」って、とても誇らしい気持ちです。もっと香りを、もっと白さを、もっと便利さをと求める時代の中、当たり前だと思ってきたものを、本当に当たり前なのかな?って立ち止まってみたら、実は必要なのはそうじゃなかったんだと感じます。
困っている人にも元気でいてほしい。子どもたちのため、未来のためにも、たくさんの人たちに引くことの楽しさ・充実感を体感していただきたい。そして、これからも御社製品の良さを広め続けたいと思っています。
―森田
心強いメッセージをありがとうございます。
小泉さんの昨日のライブ会場に伺い、小泉さんは男女問わず幅広い年代のファンから愛されていることを目のあたりにしました。そして、ファンの方々も会場で何度も顔を合わせるうちに、長年のファンが新しいファンを気遣ったり、ファン同士の交流も生まれているそうですね。小泉さんを起点に、大人世代から子ども世代でそれぞれの持つ体験や経験知などを楽しみながら共有する素敵な循環が生まれ、その輪が広がる。われわれも小泉さんに学びながら、これからも無添加にこだわるものづくり、そして、次世代に「健康な体ときれいな水を守る。」ことをつなぐよう邁進いたします。今後ともよろしくお願いいたします。